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2023/06/27 更新

システムエンジニア(SE)の仕事内容とは?転職で年収アップしたい人必見!

  システムエンジニア(SE)の仕事内容とは?転職で年収アップしたい人必見!

システムエンジニア(SE)と聞くと、「かっこいい、給料高そう、でも難しそう!」というイメージを持っている人は少なくないでしょう。

実際にシステムエンジニアの仕事は、役割や内容が多岐にわたり、その難易度も給与も会社によって変わってきます。年収が高いシステムエンジニアもいれば、そうではないシステムエンジニアもいます。

せっかく目指すならば、ニーズがあってスキルの高いエンジニアになりたいですね。そうすれば転職で有利になりますし、キャリアアップも目指せます。もちろん1,000万円超えの高収入も目指すことは夢ではない職業です

この記事では、システムエンジニア(SE)の仕事内容から役割について、必要なスキルや転職までのステップを解説しています。これからIT業界に転職して年収アップしたい人も、すでにシステムエンジニア(SE)でもっとキャリアアップしたい人も、ぜひ参考にしてください。

Contents

1. システムエンジニア(SE)とは?

システムエンジニア(SE)とは、プログラミング設計をする仕事です。プログラミング設計とは、お客さんの要望をヒアリングして、具体的にどんな機能が必要なのかを要件定義書にまとめます

要件定義は、見積もりを作成するための重要な作業で、おもにSEが主体となって進めていきます。要件定義でシステムの大枠が決まると、基本設計、詳細設計、テスト項目などを詰めていきます。

実は、SEがプログラミングをすることはほとんどありません。プログラムの設計ができれば、実際に作成するための人員、予算、スケジュール、進捗管理のマネジメント業務にあたります。

システムエンジニア(SE)の具体的な仕事内容

システムエンジニア(SE)の具体的な仕事内容

システムエンジニア(SE)の仕事内容は、要件定義から始まり、プログラムが完成してリリースされるまでの一連の業務を行ないます。

要件定義

要件定義は、顧客(法人がほとんど)がどんなシステムを望んでいるのかをヒアリングし、イメージから実際に必要な機能を洗い出す作業です。これをまとめたものを要件定義書と言いますが、これがないとプロジェクトはスタートしません。

制作物に対する要件の不備に関しても、この要件定義書をもとに協議します。見積もりを作るときも要件定義をもとに作ることがほとんどなので、要件定義という作業はとても重要な仕事になります。

例)ネットショッピングであれば…
カート機能、検索機能、決済機能などが必要

設計作業

要件が明らかになったら、要件をもとにより具体的なシステムの設計を行なう作業が始まります。どのような技術や仕組みで実現するのかを、プログラマーやデザイナーと話し合いながら作成する段階に入ります。

例)ネットショッピングの検索機能であれば…
カテゴリごとに絞り込む→カテゴリ一覧
色、サイズ、商品系などで絞り込む→タグの設定、絞り込み一覧、JSでの非同期通信など

細かい機能を設計していきます。内容によって、予算や工数は大幅に変わってきます。お客さんとの齟齬がないように詰めていくのが重要なポイントです。

テスト

プログラミングが完成しシステムがスムーズに動くか、イメージ通りかをテストする工程です。テスターというテスト専門に行なう人を入れる場合もありますが、SEも一通り確認します。

バグがあれば、プログラマーに修正依頼を出し、システムの完成を目指します。お客さんの受け入れ前の大事な工程です。

公開(リリース)・運用・保守

テストが完了したら、実際にサイトを公開(リリース)します。リリース後も、想定以上にPVがあればサーバーの調整をする必要があったり、バグがあれば対応窓口をしたりすることがあります。

またシステム案件は、運用・保守まで行なうことも少なくありません。運用は、トラブルが起こらないようシステムの正常な状態を維持するために監視を行ないます。保守は、システムに不具合が出た場合に改修作業を行ないます。

会社では、新規システム構築をするSE、運用・保守をメインに対応するSEとわかれていることもあります。

システムエンジニア(SE)の役割

システムエンジニア(SE)の役割

SEの基本的な役割は、仕事内容で説明したようなソフトウェア開発における要件定義や企画・運用などですが、会社によって役割が違うことがあります

たとえばお客さんの窓口となる営業SE、自社システムの保守・運用を行なったりヘルプデスクとして社内システムの使い方の問い合わせに対応するSE、さらにプログラムの設計のみをするSEもいます。

営業SE

エンジニアとしての技術力や知識を持ちつつ、営業の役割も兼ねるエンジニアです。製品の専門的な部分を理解したうえで、顧客に対してわかりやすく説明しながら売り込んでいくことが特徴です。

実際にシステム構築などには携わりませんが、自社製品の細かい知識を把握したうえで、営業力も兼ね備えたスキルが必要です。

社内SE

社内SEは、社員からの問い合わせや社内で使っているシステムの開発や運用を行なう職種です。社内で起こる技術的な困り事に対応することが多く、一連のシステム知識を習得する必要があります。

社員からの問い合わせのみを行なう場合は、ヘルプデスクと呼ばれます。

設計のみ行なうSE

システム設計のみ行なうSEもいます。大手が開発する規模の大きなプロジェクトの場合が多いでしょう。

うさ吉先生

SEの仕事の幅は広い。大手企業は役割分担が決まっているが、小さな制作会社などはプログラミングまでやっているSEを見かけるぞ

システムエンジニア(SE)の職場環境

システムエンジニア(SE)の職場環境

SEの仕事内容をいくつか紹介しましたが、気になるのは職場環境という人も多いではないでしょうか。

実際に、SEは繁忙期や納期が近づくと夜勤が続いたり、労働時間が長くなったりすることは珍しいことではありません。SEはうつ病が多いことはよく知られており、メンタルを崩しやすいと言われています。

その原因としては、人手不足、長時間労働、プレッシャーなどの重いストレスがかかることが要因です。SEの仕事内容を理解することはもちろん、キツい面も理解しておきましょう。

しかし最近では、働き方や労働環境の変革によって休みが取れるようになり、SEの生活環境が整ってきています。SEは女子も増えており、働きやすい環境になっていることも事実です。

大変さを感じる瞬間

SEは顧客あってこそ成り立つ職種なので、顧客からの要望や変更があったときはすぐに対応しなければなりません。

せっかく作り上げたシステムも納期直前になって、仕様変更ということは珍しくありません。急な依頼に対応しなければいけない点も、大変さを感じる瞬間です。

そして慢性的に残業時間が長いことも、辛いことのひとつ。納期やテストタイミングが近くなれば、残業をしなければ終わらない状況に直面することがあります。

やりがいを感じる瞬間

SEの魅力は、ユーザーが必要としているものを自らの手で具現化できることです。自分が作ったシステムやそのシステムが搭載された製品を街中で見たときは、喜びを感じることがあります。

また実際にユーザーつまりお客さんとやりとりをするSEは、感謝の言葉をもらったときにやりがいを感じることも少なくありません。

うさ吉先生

SEは正直大変だが、そのぶんやりがいを感じる仕事なんだ

プログラマー(PG)との違い

SEはお客さんからの要望や実現したいシステムの要件を定義化し、システムの大まかな設計を行ないます。開発するうえでの設計など、上流工程を行ないます。

一方、プログラマーは作成された設計書を用いてプログラミングを行ないます。

プログラマーはプログラミングを行ないますが、SEはプログラミングを行なわないことがほとんどです。

プログラマーについて詳しく知りたい人はこちら↓

システムエンジニア(SE)の将来性

システムエンジニア(SE)の将来性

現代の産業はITの活用が必要不可欠で、あらゆる業種で業務のIT化が進んでいます。そしてすでにIT化した企業もさらに効率化を進めて、高いセキュリティを維持するためのシステムを導入しています。

さらなる需要が期待できるSEの仕事ですが、少子高齢化に伴う日本の労働力人口が減少し、人手不足が慢性化しています。

今後加速するであろう人手不足問題は、IT業界にとって、そしてSEにとって切っても切れない課題です。

さらにIT業界が人手不足である大きな問題点は、離職率の高さです。労働環境が悪い、慢性的な残業、長時間労働などが離職率を上げてしまう要因です。

IT技術が進化していくなか、人手不足というSEの仕事がなくなるということは考えにくいです。しかし長く働くためには、需要が増える技術と減る技術の動向を把握しながら、求められるスキルを習得し続けることが大切です。

うさ吉先生

大変な仕事だがスキルを身につければ、業務委託やフリーランスなど働き方も選べる。そうやって残業や職場の重圧のないところで仕事ができる職種でもあるぞ

システムエンジニア(SE)の平均年収

厚生労働省が発表している賃金構造基本統計調査(2019年度)をもとに、SEの年収を算出しました。

決まって支給する現金給与額 × 12か月 + 年間賞与その他特別給与額 = 平均年収

統計データによると、SEの平均年収は「568.9万円」です。日本の平均年収の相場は450万円ほどなので、SEの年収は高いと言えます。

年齢別で見ていくと、20代のSEの平均年収は392万円、30代のSEの平均年収は553万円、40代のSEの平均年収は636万円です。日本の平均年収と比較しても、全体的に高い傾向です

ちなみに求人ボックス 給与ナビによると、SEの初任給は21万円程度が平均月収のようです。

働き方や年齢によっても年収は大きく変わり、派遣SEは平均時給が2,179円で、アルバイト・パートは平均時給が1,094円となっています。

また会社規模にもよりますが、契約社員は「400万円~600万円」が一般的な年収です。

一方フリーランスSEは「600万円~960万円」であると言われています。加えて高い技術力を持っていたり経験が豊富であると、さらに高めの年収になる傾向があります。

SEとして年収1,000万円を稼ぎたいと思うのであれば、外資系IT企業やフリーランスに転向して高収入を目指すと良いでしょう。

うさ吉先生

SEはプログラマーやデザイナーと比べると、やはり一番年収は高い印象だ

システムエンジニア(SE)の年収ランキング

SEの年収ランキングTOP5を紹介します。

  • 1位「ソフトバンクグループ(株)」/1,389万円
  • 2位「(株)野村総合研究所」/1,235万円
  • 3位「(株)アイ・アールジャパンホールディングス」/1,225万円
  • 4位「(株)シグマクシス」/1,152万円
  • 5位「日本オラクル」/1,069万円

大手企業のSEは、1,000万円超えの年収が珍しくありません。年収で見るのであれば、SEはやはり目指したい職業ですね。

2. システムエンジニア(SE)は未経験でも目指せる!

システムエンジニア(SE)は未経験でも目指せる

システムエンジニア(SE)は、未経験でも目指せます。実は大手IT企業でも、新卒の6割~7割は未経験だと言われています。

つまり新卒でIT会社に就職する場合は、非常にハードルが低いと言えます。プログラミング知識も必須ではなく、入社してから研修で学ぶ機会が多いので心配する必要はありません。

しかし他業種・他業界からの「転職」となると難しいのは事実です。もしSEになりたいと思うのであれば、早めに行動すると良いでしょう。

また「未経験でSEに転職できるには何歳まで?」と、年齢が気になる人もいるでしょう。正直20代・30代での転職は問題ありませんが、40代・50代で未経験の人が転職をするのは厳しいのが現実です。

若年層であればこれから教育しても遅くありませんが、ある程度年齢を重ねている人は扱いづらいと判断されてしまうので注意が必要です。

もし転職でSEを目指すのであれば、基本的な知識を勉強しておくことが必要です。一番早い方法は、スクールに通うことです。ある程度の知識があれば、未経験でも採用してくれるところはあります。

うさ吉先生

中途で未経験なら、スクールは必須かもしれない

インターンシップではどんなことができる?

SEのインターンシップには、短期のものと長期のものがあります。

短期のインターン

1日から1週間ほどの短いインターンシップで、具体的には普段どのような仕事をしているのか、企業の業界についての説明がほとんどです。

またグループワークでSEとして働くうえでの考え方や、先輩社員との座談会などもあります。現場を目で見たい、どんな雰囲気かを見たい場合におすすめです。

長期のインターン

1か月ほどの長期インターンシップで、実務に近い内容を学ぶことができます。導入研修のような形で、実際の開発の一部に携わったり、一緒に考えたりすることもできます。

実務に近いからこそ、最低限の知識が必要です。インターンシップのための選考もあるので、しっかり準備しておくと良いでしょう。

3. システムエンジニア(SE)に必要なスキル・言語

ここからは、SEに必要な知識やプログラミング言語について解説していきます。SEに求められる能力は、技術力だけではありません

マネジメント力やコミュニケーション力などのヒューマンスキル、場合によっては英語力も必要になります。

英語力のレベルは、日常会話や中学校レベルの読み書きができれば問題ないと言われています。会社によっては海外のクライアントとやりとりすることがあるので、英語が使えるとスムーズに要件定義や設計書作成などの業務を進めることができます。

さらに優秀なSEになるためには、常に勉強をしてスキルアップすることが重要です。企業から求められる人材になるよう能力を高めていきましょう。

習得しておきたい言語

SEはほとんどプログラミングをしませんが、プログラムについては理解しておかないといけません。まったく知らないでは困るので、いくつか言語は勉強しておきましょう。

システムエンジニアを目指すのであれば、汎用性の高いJAVAやC言語を習得しておきたいですね。

プログラム言語の詳細はこちら↓

スキルマップの作成

SEはマネージメントを行なうので、スキルマップの作成が業務に入ってくることがあります。

スキルマップとは、社員の技能や業務遂行力を一覧化したものです。アサインする社員、または外注スタッフがどんなスキルを持っているか把握する必要があります。

またスキルマップは社員の評価になるので、より正確に個々の能力を把握する必要があります。

システムエンジニア(SE)におすすめのツール

SEにおすすめしたいツールを紹介します。

CodeClimate

CodeClimateは、作成したコードを自動解析して、コードの重複やセキュリティなどの項目から評価をしてくれるツールです。

Atom

Atomは、オープンソースのテキストエディタです。デザインがとてもシンプルで使いやすさが魅力。簡易的なプログラムを作成したり、プレビューを見ながら効率的にプログラムを作成したいときにおすすめです。

VisualStudioCode

マイクロソフトが開発したVisualStudioCodeは、ソースコードのエディタです。多くの種類のプログラミング言語に対応しているため、一度は利用しておきたいエディタです。

4. システムエンジニア(SE)に向いている人

システムエンジニア(SE)に向いている人

SEは理系のイメージが強いですが、文系の人でもSEは多くいます。最低限の数学の知識があれば、SEとして働くことができます。

またSEの仕事は性別関係なく、女性でも十分活躍できる職業です。

SEに向いている人とそうでない人の特徴を紹介していくので、SEに必要な適正があるかどうか確認してみてください。

SEの向いている人の特徴は

  • コミュニケーション能力が高い人
  • ものづくりが好き
  • 変化を受け入れる性格

であることが挙げられます。

お客さんとの打ち合わせが多いので、コミュニケーション能力はもちろんですが、技術的な知識も求められます。技術は日々進歩しており、そのスピードも早いです。

作ることが好きで、それを常に探求できる人は、SEに向いていると言えます。

逆にSEに向いてない人の特徴は

  • 几帳面すぎて細かい人
  • 勉強が苦手
  • ITに興味がない人

であることが挙げられます。

とくに几帳面すぎる人は、プログラマーは合っているかもしれませんが、SEには向いていないでしょう。

SEは全体を把握する必要があるので、一つを細かく見ていくとキリがありません。ある程度、人に任せていくことも大事です。

うさ吉先生

SEは全体を把握しないといけないから、視野が広い人が向いているだろう

5. システムエンジニア(SE)以外のITエンジニア職

ITエンジニアには、SE以外にもさまざまな職種があります。それぞれ紹介していきます。

ソフトウェアエンジニア

スマートフォン・PCのアプリケーションや、家電・自動車の制御に必要なソフトウェアを開発するエンジニアです。

より具体的に言うと、ソフトウェアの設計、プログラミング、商品化までの業務に携わるのがソフトウェアエンジニアということになります。

使いやすい有益なソフトウェアを作成するためには、当然ながらユーザーの使い勝手をイメージしながら、ソフトウェアを作り込んでいく必要があります。

大規模な仕事になれば、チーム全体を見通して仕事を管理しながら進めなければなりませんし、納品前にさまざまな形でエラーが生じないかどうかチェックすることも求められます。

ハードウェアエンジニア

テレビゲームをプレイする人なら、たとえばニンテンドースイッチやスーパーファミコンなどを「任天堂ハード」と呼ぶことがあると思います。

ハードウェアとはソフトウェアの対義語で、ソフトウェアを動かす本体のことを指し、その本体を作るのがハードウェアエンジニアです。

エンジニアとして行なうのは、電子回路およびその部品の設計となります。依頼者の希望に沿うような機能を加えつつも、安全性への配慮が必要な職種です。こういった役割から、どちらかというと「ものづくり」の視点が求められるエンジニアと言えます。

Webエンジニア

Webサイト・ECサイト・スマホサイトなどで動作する、システム・アプリの設計、開発、運用、保守に携わるエンジニアがWebエンジニアです。

Web上のサービスは、24時間・365日だれかの目に留まっているため、Webエンジニアの役割も細かいものです。

具体的には、ユーザーの目に留まる部分、実際に操作する部分を担当するのがフロントエンドエンジニア。ユーザーには見えないサーバー側で動作する部分の開発を担当するバックエンドエンジニア。サービスを滞りなく安定して稼働させる仕事をするインフラエンジニアの3種類の仕事にわかれています。

よってWebエンジニア募集の求人票をチェックする際は、自分が挑戦できる分野をあらかじめ把握してから応募したほうが賢明です。

フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアの詳細はこちら↓

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、データベースエンジニアやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニアなど、システムの基盤を扱うエンジニアです。

「インフラ」という名の通り、システムが動くうえでの環境づくりをします。システムの裏側や土台を扱っていく職種で、目には見えませんがなくてはならない存在です。

AIエンジニア

AIに対してさまざまなデータを与え、実際に処理させてAIの成長を促すエンジニアのことを言います。

ただ業務の内容が幅広く、製品の開発に必要な基本技術の研究・開発に携わるエンジニアを呼ぶこともあれば、データ解析などに携わるエンジニアのことを指している場合もあります。

大別すると、AIのプログラム開発に関わるプログラム分野と、データ解析と活用を行なうアナリティクス分野にわかれます。

AIが応用されている分野は数多く、自動車の自動運転やクレジットカードの不正防止、検索エンジン最適化など、実に多くの分野でAIエンジニアの活躍できる場が存在しています。

ロボットエンジニア

わたしたちの快適な生活を支えている、ロボットの開発・設計を行なうエンジニアのことです。

産業用・医療用・災害用ロボットといった、人間の動作機能を精密に模した機械の開発・設計に携わる職種と言えます。

専門分野としては、おおむねセンサー、知能・制御、駆動系の3つにわかれています。

センサーから得た信号をもとに、起こす動作を決めるプログラムを行ない、理想通りの動きが実現できるよう調整する形で、ロボットエンジニアの全体のフローは進んでいきます。

機械エンジニア

日本でエンジニアと聞くと、油・鉄の匂いを感じさせる、機械エンジニアを連想する人が多いかもしれません。

機械設備の設計、製作、改造、保守管理といった業務に携わる職種で、ありとあらゆる工場で一定のニーズがあり、なにを作るのか・整備するのかによって専門分野も変わってきます。

どんな分野でも求められる能力としては、専門知識や実務経験から培われた高度な技術力、製品を世に出したり安全に動かしたりするための法律知識、周囲と協力して仕事を進めるチームワークなどが該当します。

たとえば自動車関連のエンジニアなら、エンジンやボディ・シャシーに関する設計・開発だけを担当するとは限らず、電子回路、オーディオ、エアコン、カーナビなどのさまざまなジャンルに精通している必要があります。

組み込みエンジニア

AV機器・工業機械などのハードウェア、家電製品のような独立した機械のなかに組み込んだコンピュータについて、それらを制御するシステムを組み込むエンジニアのことです。

ソフトウェアエンジニアに似た職域を持っている反面、ソフトウェアエンジニアよりも一歩踏み込んだ仕事をこなす職種と言えます。

組み込みを必要とする機器は、一度システムを組み込んでしまうと、基本的にユーザー側でプログラムを書き換えることができない仕様となっています。

そのためユーザー側が取りうる行動をあらかじめ想定する想像力と、能力の限られたコンピュータに必要最低限のプログラムを詰め込む技術力が求められます。

システム運用保守エンジニア

システムエンジニアの仕事は、大きく開発、運用、保守、技術支援といった形でわかれていますが、そのなかの運用と保守を担当する職種です。

開発が完了したシステムを、問題が起きないように監視したり、万一問題が起こった際に早急に解決したりする業務を担当します。

業務の性質上、運用担当者と保守担当者がわかれている場合、お互いが密に連携して作業を進める必要があります。

またユーザー側から届いた不具合の報告や改善提案などを随時システムに反映し、総合的な観点からトラブルを防ぐ危機管理能力を磨くことも、システム運用保守エンジニアにとって必須と言えます。

セキュリティエンジニア

運用・保守に近い位置にいるエンジニアではありますが、とくに「情報セキュリティ」に特化しているエンジニアを指します。

具体的には、情報が記録されているサーバーのセキュリティを高める業務、個人情報・顧客情報の流出を防ぐ業務に携わることが多く、サイバー攻撃を防ぐ観点からシステムの実装に携わります。

ユーザーが安全にサービス・システムを利用できるよう、随時新しい脅威に対処しなければならないため、豊富な経験と臨機応変な対応力が求められます。

また企業側の社会的信用、金銭的損失のリスクを減らす職務のため、責任の重さや顧客対応の面で難易度の高いエンジニア職のひとつと言えます。

うさ吉先生

一口にエンジニアといっても、さまざまな分野のエンジニアがいる。最近はAIエンジニアが増えてきたかな

6. システムエンジニア(SE)におすすめのスクール

システムエンジニア(SE)におすすめのスクール

システムエンジニア(SE)を目指したい人、スキルアップしたい人に利用してほしいのがエンジニア養成スクールを紹介します。

すでに大学や専門学校で学んできた、工学部などで専門分野を学んできたのであれば、就職活動もしやすいですよね。

まったく異なる学部を卒業していても、SEを目指すことはできます。スクールで学べば、SEに必要なプログラミング知識だけでなく、Webデザインなど幅広い知識を勉強することができます。

ITエンジニアになるスキルを身につけられるスクールはこちら↓

7. システムエンジニア(SE)になるための勉強法

未経験からシステムエンジニア(SE)になるための勉強方法として、スクール以外にも独学という方法があります。現在プログラマーでSEを目指す人は、本での独学が適しているでしょう。

独学の場合は、ネットで調べればいくらでも学習できますし、参考書も多数出ています。

書籍で勉強する魅力は、テーマごとにわかれているため、一つの分野に対して詳しく解説されていることです。入門編や用語集など、基本的なところから始めると良いでしょう。

読むべき本を紹介していきますので、参考にしてください。

システムエンジニア(SE)におすすめの本

いいちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集

「ITパスポート」試験向けの教材ですが、まずはITの全体的なことを学ぶのに向いています。SEやプログラミングの勉強途中で、理解のために読むのもおすすめです。

この1冊ですべてわかる 新版 SEの基本

SEの心構えから実務についてなど、システム開発に必要な情報が網羅されています。SEを目指している人におすすめで、「SEとは何か」というのが体系的に解説されています。

ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本 第5版

初心者向けではなく、ある程度知識がある経験者向けの本。より深い専門知識や用語を理解したい人に向いています。

SE力 自ら成長し最高の成果をあげる方法

SEの実像が書かれた読みやすい本です。初心者よりも1年~2年ほど実務経験をした人におすすめ。これからSEとして求められること、SEとしてあるべき姿が描かれています。

フリーエンジニアで成功するためにやるべき54のこと

これからフリーランスSEとして活躍したい人には、ぜひ読んでほしい1冊。「自分の力で成功するには」というノウハウが書かれています。



SEに関しての書籍は以上ですが、プログラミングをやったことがない初心者であれば、プログラミング言語を最低一つ学んでおいたほうが良いでしょう。

プログラム言語に関する書籍をまとめていますので、参考にしてください↓

8. システムエンジニア(SE)に役立つ資格

システムエンジニア(SE)に役立つ資格

SEは医師のように、資格を持っていないと仕事ができない職種ではありません。必須のベンダー資格はなく、自分のスキルを証明したいときに役立ちます。

システムエンジニア(SE)として活躍するうえで役立つ資格は、以下の8つの資格です。

  • 基本情報技術者試験(FE)
  • 応用情報技術者試験(AP)
  • データベーススペシャリスト試験(DB)
  • システムアーキテクト試験(SA)
  • プロジェクトマネージャ試験(PM)
  • ORACLE MASTER(オラクルマスター)
  • Linux技術者認定試験(LPIC)
  • シスコ技術者認定(CCNA)

もちろん資格なしでも働くことは可能です。しかし転職活動での自己紹介などで、アピール材料として使えるので、取得しておいて損はありません

8つのおすすめ資格の詳細はこちら↓

9. システムエンジニア(SE)に転職する

システムエンジニア(SE)に転職する

システムエンジニア(SE)に転職を考えている場合は、転職前にIT系のスキルや知識を持っておくことは必須と思っていて良いでしょう。

最低限の知識があることで採用面接の際にアピールできるうえ、転職後も仕事がしやすくなるからです。

そしてSEに転職する際は、求人情報や採用情報などしっかり調べておきましょう。その際、自分の実現したい働き方についても考えたいですね。

正社員で働きたいのか、フリーランスで活躍したいのか、副業としてアルバイトを経験したいのかなど、さまざまな働き方があります。

また在宅でリモートワークやテレワークを推奨している企業も増えているので、導入している求人を探してみるのも良いでしょう。

エンジニアの転職についてはこの記事をチェック↓

10. システムエンジニア(SE)のキャリアプラン

システムエンジニア(SE)のキャリアプランは、プロジェクトマネージャーか、スペシャリストの2つのキャリアを目指す形になります。もちろん、SEとして極めていくのも良いでしょう。

プロジェクトマネージャー(PM)

プロジェクトマネージャーは、システム開発のプロジェクト管理をします。たとえばお客さんと直接やりとりをしてシステムの仕様を決めたり、スケジュールや品質を管理するなど全体の組み立てを行ないます。

そして、プロジェクトの責任者という位置。プロジェクトマネージャーの経験があれば、転職先でも重宝されます。

スペシャリスト

スペシャリストは、一つの分野のITスキルに強い人です。たとえばネットワークスペシャリストや情報セキュリティスペシャリストなど、高い専門性を持っている技術者です。

全体の管理よりも、現場で開発をしたい人に向いています。

うさ吉先生

キャリアアップのほかにも、働き方を変えたり、企業したりする人もいるぞ

11. 現役システムエンジニアの声

システムエンジニア(SE)として、実際に現場で働いている人にインタビューしています。就職・転職に役立つ情報として参考にしてください。

  • プログラミング言語がバージョンアップしたり、新しい言語が現れたり、技術革新のペースは速いです。業務と平行して、自己学習しなければいけないのは大変です。とくにWeb系のエンジニアだと、その傾向が強いかもしれません。
  • 開発納期がタイトだとキツいです。長時間労働になるため肉体的に疲れるし、気が焦るので精神的にも負担が大きいです。家に帰れなかったり、食事の時間がなかったりするのは、本当に辛いです。
  • クライアントの要望をヒアリングしたり、開発チームのメンバーの進捗を確認をしたり、人に気を使うことが多いです。1人で黙々と作業をしているイメージがありますが、人とのコミュニケーション能力も求められます。
  • システム開発のプロジェクトで、1年がかりだったシステムを完成したときは、とてもやりがいを感じました。途中でさまざまな障害もありますが、それを乗り越えたときは最高の達成感を味わえます。
  • さまざまな業種のクライアントが存在するので、有名企業や公的機関のシステムを担当することもありました。スケールの大きいビジネスにチャレンジができたときは、責任と同じくらい大きな喜びを感じます。
  • 給与面が改善したので、転職して本当に良かったです。クライアントやプロジェクトメンバーと関わることで、給与面だけでなく、ビジネスマンとしても一皮剥けたような気がします。
  • システムエンジニアはさまざまなスキルが必要になってくるので、未経験だと難しい部分もあるかもしれません。しかし満足できることの多い職種ではあるので、学ぶことが苦痛でない人はぜひ目指してみてください。

12. まとめ

システムエンジニア(SE)まとめ

SEは激務と言われる職種ですが、日本社会の発展を支えるIT業界にはなくてはならない存在です。

これからも需要は高く、やりがいがある仕事です。未経験の人も転職希望の人も、一歩踏み出して新しい世界を開きましょう。

うさ吉先生

給与、やりがいの面で目指したい職業だ。ぜひ挑戦してくれ!

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