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2023/06/27 更新
バックエンドエンジニアの仕事内容・年収・将来性とは?必要スキルを解説
バックエンドエンジニアは、仕事内容が多岐にわたるため
「どんな仕事内容なのか?」
「年収はどっちが高いの?」
「将来、役に立つのはどっち?」
と、疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、バックエンドエンジニアに必要なスキルや求められる仕事内容まで、さまざまな角度から詳しく解説していきます。
これからバックエンドエンジニアを目指す人や、転職・年収アップを考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
1. バックエンドエンジニアとは?
バックエンドエンジニアとは、Webサイトやシステム開発において、重要なWebサーバーやデータベース構築を担当する技術者です。
バックエンドという名の通り、目に見える画面やWebページを開発するのではなく、システムがスムーズに動くための整備・管理を行なっています。
しかしバックエンドエンジニアの業務は多岐にわたっているため、特定の業務だけではありません。
システム開発はもちろん、運営・保守などのメンテナンスを行なうことも。裏方の仕事ではありますが、非常に高度な知識やスキルが必要です。
バックエンドエンジニアの仕事内容
バックエンドエンジニアの仕事は、大きく3つにわけられます。
- システム開発
- サーバー運営・保守
- データベース運営・保守
なかなかイメージしづらいと思いますが、日常利用しているログイン機能やネットショッピング、予約サイトの裏側を作っていると思ってください。
いつも何気なく使っているWebサイトも、バックエンドエンジニアの開発によって実現しています。そしてトラブルが生じたときに対応するのも、バックエンドエンジニアの仕事です。
ネットを閲覧するユーザー側から考えると、システムがスムーズに動かないことはストレスになります。トラブルが生じれば休みの日に仕事をしたり、トラブルが直らず深夜まで仕事…ということもあるので、きついと思われがちです。
一方で、自分が開発に携わったシステムが正常にリリースされたときは、喜びもありやりがいを感じることができます。
フロントエンドエンジニアとの違い
フロントエンジニアは「ユーザーが見る画面」を構築するのに対し、バックエンドエンジニアは「ユーザーからは見えないシステム」を構築します。
システム開発をしていると、機能の追加や修正は多く発生します。そこで発生する工数を削減するために、バックエンドとフロントエンドを分離させて、並行して開発を行なっています。
バックエンドエンジニアはWebサイトの根幹であるシステムを担っており、使いやすさや処理の速さが重要になります。
フロントエンジニアはWebマーケティングのスキルも必要であり、いかにユーザーに使いやすいと思ってもらえるかが大切です。
そしてバックエンドエンジニアと似た仕事として
- サーバーサイドエンジニア
- インフラエンジニア
が存在します。エンジニアは、それぞれ役割に応じて名前が変わります。
サーバーサイドエンジニアは、バックエンドエンジニアの業務内容とほぼ一緒で、裏側で行なう処理のプログラム開発をします。
インフラエンジニアは、大規模なプロジェクトを行なう際に、必要なインフラ基盤をつくるエンジニアです。通信ネットワークの管理など、システムの安定稼働に欠かせない存在です。
バックエンドエンジニアの将来性
IT業界の市場は伸び続けており、これからも成長の余地があると言えます。
なかでも、アプリや新しいWebサービスは日々開発されています。
つまり現在のIT社会で、バックエンドエンジニアの需要が減少するということは考えられません。
またほかのエンジニアに比べて、バックエンドエンジニアは幅広い知識が必要なので、どの企業も優秀な人材を必要としています。
その一方で、AIの参画からエンジニアは不要という声もあります。AIも高度化しており、正確性やスピードは人間は負けてしまいます。
もちろん与えられた仕様書通りにしかできないエンジニアや、工夫・提案ができないエンジニアは厳しいです。
しかし自分で考えて提案ができる、WebデザインやWebマーケティングもできるエンジニアは、将来も明るいと言われています。常に勉強をし、成長し続けることが大切です。
バックエンドエンジニアの平均年収
バックエンドエンジニアの年収は、勤める会社や年齢により大きく異なります。
平均年収は「300万円~600万円」が相場でしょう。
日本の平均年収は430万円と言われているので、比較すると高くなりますね。
「年収が低いからもっと上げたい!」という場合は、転職を考えるケースが多いです。
IT企業は年々増えており、さまざまなニーズに応えるため、新システムが開発されています。
年収を上げるためには、自分のスキルや経験を積み、転職するのも一つの手です。
IT技術が発展し続ける限り、バックエンドエンジニアは将来性の高い仕事と言えるぞ
2. バックエンドエンジニアは未経験でも目指せる!
バックエンドエンジニアは「経験者しか採用されないんじゃないの?」と思っている人も多いかもしれません。
実は、未経験でも目指すことができます。創立してから月日が浅いベンチャー企業や中小企業は、未経験者も募集しているところが多いです。
新卒はもちろん、中途採用でも目指すことは可能です。新卒の場合はインターンシップを活用して、実際の現場を見るのも良いでしょう。
ただしバックエンドエンジニアになるには、自分で勉強することが必要不可欠です。
本やプログラミングスクールで学ぶなど、学習方法はさまざま考えられます。しっかり目標を持ってスクールに通ったり、独学でも技術を磨けば、未経験でもチャンスはあります。
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知識ゼロの状態からでも、経験とスキルを積んでいけば、高額の収入を得ることは十分に可能だ
3. バックエンドエンジニアに必要なスキル・言語
ここからは、バックエンドエンジニアに必要なスキルについて解説していきます。
Webに関する知識はもちろん、プログラミング言語を理解する必要があります。
バックエンドエンジニアは、サーバー構築からプログラミング開発・保守・運用まで一連の作業を行なうことがあります。
またクラウドを利用することが多いため、クラウドのスキルも身につけておく必要があります。
アマゾンが提供しているAWSは知っておくと良いでしょう。AWSとはAmazon Web Servicesの略で、世界でもっとも活用されているクラウドサービスです。
バックエンドエンジニアになるためのロードマップ
バックエンドエンジニアになるためには、基本的なプログラミング言語の習得や、IT業界で活かせるビジネス知識の習得が必要になります。
最低限知っておきたいロードマップを紹介します。
- 1. プログラミング言語
- 2. パッケージ管理システム
- 3. フレームワーク
- 4. データベース
プログラミング言語
バックエンドエンジニアの場合、サーバー関連の言語は全般取り扱うことになります。
つまりプログラミング言語を用いた開発スキルが欠かせません。
- PHP
- Java
- Ruby
- Python
- C++
- Perl
バックエンドエンジニアがよく使っている言語です。とくにPHPは、Web開発においてもっとも利用されています。
いくつかの言語を習得することで、仕事の幅も広がり、バックエンドエンジニアとして活躍することができます。
プログラム言語の詳細はこちら↓
パッケージ管理システム
パッケージ管理システムとは、OSという一つの環境のことで、ソフトウェアの管理や導入が簡易的にできるシステムです。
たとえば、MacOSやLinuxOSなどがパッケージ管理システムです。
バックエンドエンジニアとして働くなら、OSの知識や基本的な知識を理解しておく必要があります。
フレームワーク
フレームワークとは、よく使われる基本的な機能がまとめて搭載されている、プログラミングをするための枠組みのことです。
土台となるフレームワークがあることで、簡易的にアプリケーション開発やシステム開発をすることが可能となります。
フレームワークを使うことで、ゼロから開発する必要がないので、作業工程を大幅に削減することができます。
そのため、フレームワークをうまく活用できるスキルは大切です。
データベース
データベースとは、特定の条件に当てはまるデータを集めて整理した情報のこと。コンピュータ上で管理するものを指し、顧客情報なども当てはまります。
そしてバックエンドエンジニアの仕事の一つに、データベースからのデータの取得と保存処理があります。実際の作業では、必要なデータを取得して編集したりしますよね。
バックエンドエンジニアは、データベースを操作するスキルも必須です。
データベースを操作するための言語で、主流となっているのがSQLです。SQLとはデータベース管理システムのことで、データの検索や更新・削除などを行なうことができます。
非常に便利なシステムなので、バックエンドエンジニアとして働くなら、知識として身につけておくと良いでしょう。
バックエンドエンジニアになるために学ぶべきことは多い!でもニーズがある仕事だから、身につけるだけの価値はあるぞ
4. バックエンドエンジニアに向いている人
バックエンドエンジニアは幅広いWeb知識と、常に勉強を続けることのできる探求心が大切です。
バックエンドエンジニアに向いている人の適性は、以下の通りです。
- 自分で学ぶ意欲のある人
- コミュニケーション能力がある人
- 英語が得意な人
自分で学ぶ意欲のある人
IT業界は一歩先に進んで、「便利」「こんなのがあったらいいな」ということを実現していくことが求められています。
つまりエンジニアとして常に意識しなければいけないのは、アップデートされる情報を自分で掴むことです。
そしてついて行くために学ぶ意欲があること、自分で学習できるスキルが重要です。
コミュニケーション能力がある人
バックエンドエンジニアは、1人でパソコンに向かって黙々と作業をしているイメージがあると思いますが、実は違います。
システムを構築する現場には、フロントエンドエンジニアやWebデザイナーなど、さまざまな職種の人が集まります。
そのなかで適切なコミュニケーションを取ることは、業務をスムーズに進めるうえで大切です。
英語が得意な人
プログラミング言語の技術書などは、英語で書かれてることが多くあります。
そのため、最低限の英語の知識は必要です。
また外国人と、英語でやり取りする場面に出くわすこともあります。英語で円滑にやり取りができれば、仕事がやりやすいですよね。
どの職業でも同じだが、生き残っていけるスキルを日々磨いていくことが大切だ
5. バックエンドエンジニアにおすすめのスクール
初心者やスキルアップをしたい人に向けた、エンジニア養成スクールが増えてきています。
独学でプログラミング知識を得ることは、とても大変で挫折もしやすいです。
プログラミングスクールを活用すると、大きなメリットを受けることができます。
- 現場で使える知識を習得できる
- 短期間でスキルが身につく
- 就職支援をしてくれる
とくに就職支援は、学生や転職希望の人には嬉しいサービスですよね。
おすすめのプログラミングスクールはこちら↓
なるべく就職に強いスクールを選ぶようにしよう!転職保証がつくスクールがおすすめだ
6. バックエンドエンジニアになるための独学勉強法
ここでは、バックエンドエンジニアを目指す人におすすめしたい独学勉強法を紹介します。
- 動画で学ぶ
- 本で学ぶ
この2つにわかれます。
なにをいつまでに、どのように勉強するか、なるべく細かい勉強計画を立てる必要があります。
プログラミングを動画で学ぶ場合は、初心者におすすめのサイトも↓
どちらもプレミアム会員にならないと閲覧できませんが、豊富で幅広いレッスンをカバーしているので、オンライン学習を利用するのもおすすめです。
バックエンドエンジニアにおすすめの本
エンジニア関連の本は、たくさん販売されています。
バックエンドエンジニアが利用する言語、PHP、Java、Ruby、Python、C++のおすすめ書籍を下記のページで紹介してます。データベースについての本も紹介しているので、独学で勉強する人は合わせて勉強しましょう。
プログラミングの独学はかなり難しい!作ってみたいプログラムを作るところから入ると入りやすいかも
7. バックエンドエンジニアに役立つ資格
バックエンドエンジニアとして働くうえで、取得しておくと役に立つ資格があります。
Oracle認定Javaプログラマ、PHP技術者認定初級試験、Ruby技術者認定試験などです。
PHP・Java・Rubyなどのプログラミング言語はよく使い、知識があると転職にも有利です。実力を試すとしても挑戦したいですね。
エンジニアの資格・検定の詳細はこちら↓
ネットワークやデータベースの資格もあると、さらに就職に有利だぞ
8. バックエンドエンジニアに転職する
バックエンドエンジニアへの転職を考えている人は、ぜひ一歩踏み出してみましょう。
バックエンドエンジニアは需要が高く、きちんと技術があれば採用されやすい職種です。
転職活動をする際は、大きく3つのやり方があります。
- 転職エージェントを利用する
- スクールで紹介してもらう
- 求人を出している企業を探す
実際に企業に応募する際は、自分がどんなことができて、その企業でどう活躍できるのかを明確にしておきましょう。
志望動機にもつながるので、企業研究と自己分析はしっかりやると良いです。
そして昨今の働き方変革で増えている、リモートワークの導入がされているかも重要なポイントです。
自分の目指したい働き方を明確にしておくと、企業を探しやすいでしょう。
働き方としては
- フリーランス
- 副業案件の獲得
- SES(システムエンジニアリングサービス)
などがあります。
SES
エンジニアの転職情報はこちらの記事をチェック!
バックエンドエンジニアは担当範囲が広いため、求人募集も多い傾向にあるんだ
バックエンドエンジニアのポートフォリオ作成
エンジニアとして転職する際に、あると良いとされるポートフォリオ。
ポートフォリオとは、自分の技術を相手に証明できる履歴書のようなものです。
作り方はさまざまありますが、未経験から作り上げるのであれば、テンプレート例を参考にしてアレンジすればOK!ゼロから自分で作ろうと思わなくても大丈夫です。
とくにバックエンドエンジニアのポートフォリオ作成で大切なのは、見た目よりも機能です。
ポートフォリオ作成をするには、たとえば簡単な個人アプリなどを作成して練習してみると良いでしょう。
いくつか作ってみるとコツが掴めるので、自信作を提出すると良いぞ
9. 現役バックエンドエンジニアの声
バックエンドエンジニアのよくある話や大変だった苦労話、やりがいを感じた瞬間や転職して良かったことなど、実際の仕事についてインタビューしています。
- プログラム言語を複数習得しておくことが望ましいので、スキルアップをするのに時間がかかりました。またスキルによって年収に大きな開きがあるので、最初のうちは少々苦労することも覚悟しておいたほうが良いかもしれません。
- フロントエンドエンジニアと違って、ユーザーの目に触れない部分を担当するので、ユーザーから直接評価が受けられない点が自信に繋がりにくいです。喜んでもらえているのか自問自答するときは、精神的にきついと感じました。
- 業界的にエンジニア不足なので、残業や早出・休日出勤などがあります。ただスキルを磨くためにも勉強しないといけないので、家族との時間や自分の時間が取れず、もっと時間に余裕がある仕事がしたいと感じることがあります。
- 目に見えない部分を担当するからこそ、システムが正常に運用できるようになったときにはとてもやりがいを感じます。また時間がかかる作業が終わったときは達成感があるので、そういったときにやりがいを感じることができます。
- システムを開発する以外にも、運用して改善し、不具合やエラーの監視や対応などの管理まで担当するので、まるで子育てのような感じがします。そんな自分の子のようなシステムが重宝されていると聞くと、本当に嬉しくなります。
- 転職後、年収アップに直結したことは、本当に良かったと思います。ある程度の知識とスキルさえあれば、それに見合った年収を確保できるので、安心して転職できる職種ではないかなと感じます。役職付きになるとさらに上がります。
- バックエンドエンジニアは最終的にフロントエンド、ゆくゆくはフルスタックエンジニアを目指すことになっていく人が多いです。すると将来が安泰になるので、本当に勉強勉強の日々になっていく仕事だったりします。
- 企業によっては未経験でもOKで、基礎知識を教えてくれるなど手厚い研修が受けられることもあります。未経験だからと悩んでいる人は、そういった企業に就職して、そのあと勉強していけば良いので安心してください。
10. まとめ
バックエンドエンジニアは知識量も多く、経験を積むことも大切です。初心者の方にはハードルが高いと感じるかもしれません。
しかし独学やスクールで学ぶことで、知識を蓄積することは可能です。知識を増やすことは転職にも役立つので、常に勉強し続ける癖をつけられると良いですね。
フルスタックエンジニアとして、幅広いエンジニア業務ができれば、より活躍の場が広がるでしょう。
付加価値を持ったバックエンドエンジニアを目指そう!