ネットショップ
2022/04/14 更新
【完全版】ネットショップ開業の準備
ネットショップという販売の選択肢が生まれたことで、ハンドメイドアクセサリー販売や商品を安く仕入れてネットショップで高く売る“せどり”など、ネット通販機能を駆使して個人で売上を立てることが可能になります。
実店舗を持たない個人事業主でも、やり方次第ではサラリーマン時代の収入を大きく上回ることも夢ではありません。
しかしネットショップを開業しようと思っても
「開業には手続きが必要なの?」
「運営のノウハウが知りたい」
と疑問に思う人も少ないないでしょう。
そこで今回は、ネットショップ開業の準備とネットショップ作成サービスについて紹介します。
ネットショップサービスを探している人はこちら↓
Contents
1. ネットショップ開業(出店)の事前準備は2つ
ネットショップ開業は、インターネット接続とネットショップ作成のたった2ステップです。立ち上げまでのステップは、実店舗の開業に比べて圧倒的に簡単です。
インターネット接続
インターネット接続は言わなくても、すでに接続できている人も少なくないでしょう。
もしまだという人は、インターネット接続をしておきましょう。以前はプロバイダと回線の契約が必要でしたが、いまや光回線の契約でそのままインターネットに接続できるサービスが一般的です。
インターネット接続サービスを探す場合は、プラン、料金、口コミなどを比較検討のしたうえで、回線の速度が速く途切れにくいものを選びましょう。
いくつかおすすめを挙げると、工事不要で月額料金も安いSo-netの光プラスや、ソフトバンク利用者であればSoftBank光だと月額費用が抑えられます。
ネットショップ作成
インターネット環境が整備できたら、ネットショップ作成サービスを選びます。
ネットショップサービスには、ASPカート型とモール型ECサイトがあります。初心者や個人で始める人はASPカート型、法人やしっかり事業としてやっていきたい人はモール型ECサイトを選ぶことが多いようです。
ネットショップサービスはこちらを参考に↓ASPカート型とモール型ECサイトの説明もあります。
店舗は家賃や人件費がかかるから大変なんだ。ネットショップは気軽に始められるから嬉しい!
2. ちょっと待って、開業届や申請はいらないの?
開業届の提出
ネットショップを開業する場合、おそらくは年間の所得が20万円を超えるものと考えられるため、開業届を税務署に提出する必要があります。
これはネットショップを開業するから必要なのではなく、年間の所得が20万円を越える人は届出が必要になります。
本来は事業開始から1か月以内の提出となっていますが、事業が軌道に乗ってからでも罰を受けることはありません。
20万も売れるかどうかわからない人もいるかもしれません。
20万円超えた場合に確定申告をすればOKなので、届出なしに始める人も少なくありません。
開業届を出さない場合のデメリットはある?
開業届を出さなかったとしても、年間所得(売上から経費を差し引いたもの)が20万円を超える場合は、確定申告が必要です。
事前に開業届を出し、所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出している場合、税制面で大きく優遇される「青色申告」が適用されます。
しかし収入面などの問題から、開業届を出さずに確定申告をする場合は「白色申告」となり、多くの部分で青色申告よりも経費的な部分で損をします。
収入はともかくとして、将来的に商売が軌道に乗ることを想定するならば、開業届と青色申告の手続きを済ませておきましょう。
販売したい商品によっては申請が必要
あとはネットショップで販売するだけと思いきや、販売するものに応じて特殊な手続きが必要な場合があります。
ネットショップで売ろうと思った商品が、以下の取り扱い商材に該当する場合は、許可が必要なので確認しておきましょう。
ネットショップ取扱い商材 | 必要な申請 |
---|---|
食品 | 食品衛生法に基づく営業許可 |
健康食品 | 医薬品医療機器等法に基づく許可 |
家電・家具などの中古品 | 古物商許可 |
酒類 | 通信販売酒類小売業免許 |
医薬品 | 薬局開設許可・医薬品販売業許可・特定販売の許可 |
化粧品 | 化粧品製造販売業許可・医薬部外品製造販売業許可 ※必要な場合がある |
該当しやすいのが、食品、中古品、化粧品などではないでしょうか。
食品を取り扱う場合は、「食品衛生法に基づく営業許可」を所轄の保健所に申請しなければなりません。
家電・家具などを中古品として買い取って販売する場合は、各都道府県の営業所を管轄する警察署に「古物商許可」の申請が必要になります。
「古物商許可」の許可申請するとき、家電なら機械工具類として、家具なら道具類として、品目を選びます。そのほか商材に応じて、品目は異なりますから、事前に確認しておくとスムーズです。
もし海外の化粧品や医薬品を直接輸入する場合は、「化粧品製造販売業許可」「医薬部外品製造販売業許可」が必要になります。
ファッション、雑貨などは特別な申請がいらないからすぐ始められるぞ!
3. ネットショップ開業してから仕入れ・決済・運営の仕方
ネットショップ開業後は、具体的な仕入れ・決済・運営方針などを固めていきます。
開業前の段階で、ある程度形にしておく必要はありますが、実際に運営していくなかで細かい部分は調整していかなければなりません。
どのような商売をするにせよ、まずは基本を押さえることが大切です。
仕入れ先の選定
副業として、商品を仕入れるまたはハンドメイドで自作する場合は、素材を仕入れることになります。せどりで仕入れて商品を販売する場合は、売れる商品を選ばなければなりません。
いずれの場合も、仕入れ先の選定はネットショップ運営において重要ですから、自作する場合も含めてなにが売れるのかをリサーチする技術が必要です。
ネットショップで売れる商材探し
ネットを介して売れるもの、儲かるものを探すためには、まずはネットショップで相場を確認するのが近道です。
ヤフオク、メルカリ、Amazon、楽天などの大手で売れているものをチェックしつつ、いくらで売れているのかも確認しておきます。
ハンドメイド商品の場合は、唯一無二にこだわり過ぎると買い手がつかないため、財布などのように誰もが必要とするものに視点を置くことも大事です。
せどりであれば、タイムセールや掘り出しものをアプリなどで見つけて、安く買って高く売るのが基本です。
どうしても商材が見つからない場合は、リスクを減らせる無在庫型のフランチャイズ系ネットショップを検討するのも良いでしょう。
決済方法の用意
たくさんあったからといって商品が売れるものではありませんが、選択肢が多いと購入者に喜ばれるのが決済方法の豊富さです。
ASPカートによっては導入時に別料金を請求されるケースもありますが、顧客を増やしたいようであれば、将来的には決済方法を増やすことを視野に入れておきましょう。
ネットショップの決済方法は複数用意
ネットショップにおける決済方法は、クレジットカード決済を中心に、数多くのものがASPカートなどで用意されています。
購入者側にとって人気なのが、商品発送後に中身を確認してから料金を支払える「後払い」で、払込票を使って支払う形が一般的です。
ほかに一般的な支払い方法としては、販売者が指定した口座に料金を振り込む「銀行振込」などが人気です。
最低限クレジットカード+αを用意しておくと、クレジットカードを契約できない人や未成年も販売対象とできるため、間口を広げられるはずです。
ネットショップの領収書発行の注意点
ネットショップを運営していると、購入者から領収書の発行を依頼される可能性があります。
ネットショップは実店舗と領収書の概念が異なるため、必ずしも領収書を発行する必要がありません。
極端な話、購入画面のハードコピーや電子メールの印刷で事足りるため、発行の必要性がある場合は理由を確認することをおすすめします。
毎度領収書を発行していると、金額によっては印紙を貼らなければならないため、例外的に発行するものとして覚えておきましょう。
運営ノウハウ
ネットショップを運営する場合、基本的なフォーマットはでき上がっているため、単純なやり取りにおいては戸惑うことは少ないはずです。
しかし雑務的な仕事は数多く存在するため、同じ仕事はできるだけ効率化できるよう準備することが大切です。
ネットショップ運営に必要なメールテンプレート
商品を販売する取引の流れは、購入者が商品を発注し、出品者が商品を発送する形で完了し、お金の支払いは各々の契約に応じてタイミングが変わります。
しかし出品者は、誰に対しても同様のやり取りをする場面がいくつもあります。購入者へのお礼、予定日を過ぎても入金がない場合の入金催促、よくある内容のクレーム対応など、いちいち自分で文章を書きつづっていたら、無駄な時間がかかってしまいます。
そのような場合に備えて、送信回数が多いメールはあらかじめテンプレートを作っておくと単純作業を大幅に削減できます。
テンプレートを保存して、購入者ごとに自動で送信できるシステムオプションなどがありますから、メールを送信する頻度に応じて選びましょう。
ネットショップに必要な梱包・配送・返品対応
モノを扱うネットショップでは、商品を安全に郵送するために梱包・配送手順をあらかじめ決めておくとスムーズです。
入荷時点で商品を梱包して保管する、配送に必要な道具をまとめておくなど、作業を少しでも効率化できるように配置を決めておきたいところです。
また納品書テンプレートのように、毎回添付することがわかっているものは、ある程度枚数を用意しておいたほうが便利です。
そして返品交換は、出品者側がもっとも気を遣うところです。商品を実際に見て判断できないネットショップでは、返品はトラブルの種になりますから、こちらも受付条件や対応方針を決めておきましょう。
4. 売れる・売れないネットショップの違い
ネットショップ開業について、基本的なことや注意点については、いくつか述べてきました。
しかし一見同じようにネットショップを運営していても、実際のところは売れる・売れないネットショップというものにわかれます。
果たしてその違いは、どのようなところにあるのでしょうか。
ネットショップ経営で収益率を上げる
本業の場合はもちろん、副業においても収益率を上げることを考えなければ、やがては経営が滞ることは明白です。
同じ商品ばかりを売り出していても、そのうち飽きられてしまったり、もっと安い値段で売っている同業者にシェアを奪われたりするリスクがあります。
そのため、収益が右肩上がりになる施策を定期的に打っていかなければなりません。
集客・売上アップのための対策とは
実際に、ネットショップという形態で集客・売上アップにつながる対策としては、具体的にどのようなものが考えられるでしょうか。
商品やターゲットによって答えはさまざまですが、確実に言えることは「お客様目線」で運営を続けることです。
- フロントエンド・バックエンドの商品を作る
- 売れ筋にはジャンル問わず手を出してみる
- 在庫を減らすためにまとめ売りをする
商材に応じて、購入者のニーズを踏まえた売り方を研究することが大切です。
5. 個人(自作)でネットショップ開業した成功・失敗事例
ネットショップ開業は、初心者にとって敷居が高いのは事実ですから、まずは成功事例・失敗事例を紹介します。
それをチェックしたうえで、自分にもできそうだと判断してから挑戦することをおすすめします。
ネットショップ成功事例
ネットショップを自作して成功させた人の多くは、Webサイト最適化についての知識を持って運用しています。
自作する場合、宣伝する媒体を持たないため、検索エンジンであるGoogleなどに「この商品を販売している業者ならこちらがおすすめです」と、検索結果に上位表示されなければなりません。
電話番号・顔写真などの情報を掲載したり、決済ページで離脱しないようにデザインを工夫したり、キーワード設定・サイトマップの設定をしっかり行なったりと、Web上で評価される基本がしっかりできています。
一目見た限りでは冴えなく見えるサイトが上位表示されるのは、そういった努力の積み重ねであると覚えておこう!
ネットショップ失敗事例
ネットショップを自作して失敗する事例としては、成功事例と真逆のケースはもちろん、まったくコンセプトを感じないページばかり並ぶケースが多いようです。
これは単純にデザイン性が高くきれいなサイトであればOKという話ではなく、表示速度や情報の伝達の速さなども考慮したものでなければなりません。
サイトのコンセプト、わかりやすい商品説明、スピーディーな反応が実現できなければ、購入者のことを考えているとは言えません。
ネットショップも人間と同じで、見た目よりも中身が大事だということだ!
6. ネットショップ開業まとめ
ここまでネットショップ開業に関する基礎知識から、将来を見据えた必要情報までをまとめてみました。
初心者は、ASPカートの利用から始めることが多いでしょう。中級者や上級者になると、CMSを活用して自作する場合もあります。
いまはASPカート型サービスの機能がどんどん上がっており、ずっと使い続ける人またはモール型ECサイトから乗り換える人も少なくありません。
初心者にとって使いやすいASPカート型サービスですが、使い続けるにも適したサービスと成長しています。
これからネットショップを開業しようという人は、副業として始めやすいものから取り組み、コツをつかんでから広げていくのが、負担なく事業を発展させるポイントです。
購入者目線でサイト・商材・サービスを洗練させていくことが、お店の発展にとっては大切なことですから、どのステージに上がっても初心を忘れず取り組んでくださいね。
ネットショップは初期費用が抑えられるので、個人でも始めやすいビジネスだ。まずはやってみよう!ができるのが良い
開業が決まったらネットショップサービスを選ぼう!