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2024/11/14 更新
フリーランスクラウドソーシング最大手で有名なランサーズとは?
フリーランス人口は、クラウドソーシングサイトの普及によって、次第に増加の一途をたどっています。ランサーズが発表した「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版」によると、日本国内のフリーランス人口は1,577万人です。
この数字は、本業・副業含めての数字ですから、将来的に副業が当たり前になれば、フリーランス人口は今後も増え続けるかもしれません。そんなフリーランス業界を牽引してきたのが、ランサーズというクラウドソーシングサイトです。
ランサーズは総合型クラウドソーシングサイトのひとつで、最大手のクラウドワークス同様、自由度の高い仕組みが魅力です。今回は、そんなランサーズについて、クラウドワークスとの比較も含めて紹介します。
Contents
1. ランサーズとは
ランサーズとは、2008年4月設立のクラウドソーシングサイトで、ジャンル問わずフリーランス向けの仕事をマッチングしているサイトです。中小企業のみならず、大手企業も主要取引先となっており、案件も多数存在しています。
クライアント目線でもメリットのあるプランが用意されており、仕事を依頼するフリーランスのレベルも選択でき、ディレクターに複数の業務を一括で依頼できる仕組みも構築されています。
クラウドソーシング
2. ランサーズで仕事を受注する(フリーランスで利用する)
ランサーズで仕事を受注する場合、いくつかの方法があります。以下に挙げた6種類の方法で、仕事を受注していきます。
- 依頼者に指名される
- 求人に応募する
- 公募に見積もりを提案する(プロジェクト形式)
- 公募に作品を提出する(コンペ形式)
- 公募に簡単作業を提出する(タスク形式)
- スキルや経験を出品する
受注する側は、ランサーズに会員登録後、自分の実績・経歴・ポートフォリオをマイページから入力していきます。その内容が魅力的だと感じたクライアントから、スカウト(指名)を受けることもあります。
あまりフリーランスの経験がない人は、現在募集している時給制などの求人をチェックし、週1日からのお仕事に応募することもできます。また自分の得意なスキルを値づけして出品することもできますから、積極的な提案や営業が難しいという人におすすめです。
フリーランスとしてある程度実績がある人にとっては、クライアントが公募した仕事に対し、なにかしらの提案をするほうが取り組みやすいかもしれません。見積もりの提案(プロジェクト形式)・公募への作品提出(コンペ形式)・簡単な作業を承認してもらう(タスク形式)などが該当します。
ランサーズを初期から使い続けてきた人にとっては、こちら3種類が比較的馴染みのある受注方法かもしれません。逆に別サイトでの活動に慣れている人は、あまり形式にこだわらず自分に合った方法で仕事を選ぶと良いでしょう。
私はプロジェクト形式でよく案件を受けていたな
ランサーズにはどんな仕事がある?
受注者が仕事を探す場合、大きくわけて以下のジャンルから仕事を選びます。
- システム開発・運用
- Web制作・Webデザイン
- デザイン制作
- ライティング・ネーミング
- タスク・作業
- 写真・動画・ナレーション
- 翻訳・通訳サービス
- ビジネス・事務・専門など
システム開発やWeb関係の仕事は、大がかりなものからスマホアプリやモバイル開発、それに伴なう運用や保守のジャンルまでさまざまです。Webサイト自体の制作やデザインに加え、ECサイトの構築やサイト運用の仕事もあります。
デザイン制作に関しては、ロゴや印刷物の制作に加え、CDや本の制作に関する依頼もあります。本の中身やWebコンテンツに必要な記事の作成など、ライティングや編集に関する依頼も多いようです。
簡単な作業として、データ作成やテキスト入力、アンケートへの回答なども用意されています。地域を絞った内職や軽作業代行なども案件がありますから、実績を早めに積み上げたい人にとってはおすすめかもしれません。
各種言語の翻訳や動画編集、マンガ作成に加え、リサーチやコンサルティングに関する専門的な仕事も募集がありますから、本業の経験を活かして副業に携わることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
アンケートの回答やブログ作成や、専門的知識がない人でも副業で利用することができるぞ
フリーランスで利用する場合のメリット・デメリット
ランサーズをフリーランスとして利用するメリットは、とにかく多数の案件が存在しているという点です。350種類以上の案件を用意しているとサイト上で公表しているように、ジャンルを選ばなければ仕事は選び放題と言えるかもしれません。
ただしデメリットにも通ずるものがあり、その仕事が自分に合っているのかどうかも含め、中身を吟味する必要があります。とくにクライアントの質は大きな問題となり、良い評価を受けていないクライアントの仕事を受けてしまうと、自分にも被害が及ぶ可能性もありますから注意が必要です。
初心者や会社名を公表しないクライアント、評価が芳しくないクライアントについては、意識して離れたほうが良いでしょう。そのほかランサーズ独特のマナーもありますから、事前に自分が携わる仕事のジャンルに応じて勉強しておきたいものです。
たしかに案件の量はとても多いぞ
仕事を受注した場合手数料はかかる?
ランサーズでは「システム手数料」という名目で、クライアント側から一律16.5%を徴収しています。プロジェクト方式、コンペ方式、タスク方式、時間報酬、月額報酬、パッケージのすべての方式が対象です。
仮に50万円の案件を受注した場合で、対応がすべて完了した場合の手数料は、以下のように計算されます。
500,000円×16.5%=82,500円
基本的にはクライアントの依頼総額に含まれる手数料なのですが、これは結局フリーランス側の取り分が減るということです。一見システム手数料をクライアントが支払っているように見えますが、割を食うのはフリーランス側だと覚えておくと良いでしょう。
ひとつの構造として、そのような形で金額が設定されていることは、自分がだれかに依頼することを想定して覚えておいたほうが賢明です。
受ける前に、手数料計算はしっかりしておこう!
3. ランサーズで仕事を発注する
続いては、ランサーズで仕事を発注する側の仕組みについて紹介していきます。会員登録をすれば仕事を依頼できますが、より良いクライアントを選ぶためには、いくつか注意点があります。
仕事をランサーズで発注するメリット・デメリット
発注者側のメリットは、仕事の掲載自体は無料でできるという点です。具体的にどのような内容で書けば応募が集まりやすくなるのかにも触れているため、クラウドソーシングでの発注がはじめてでも気軽に応募できます。
ただしきちんと相場を理解しないと受注側も離れてしまいますから、適正価格での募集を心がけなければなりません。後述しますが、オプションを選べばよりクライアントの目に留まりやすくなりますから、どうしても良いフリーランスの力が必要だと考えている人は、依頼内容を目立たせるオプションを選びましょう。
また受注側に限った話ではありませんが、ランサーズに登録しているフリーランスは玉石混合です。クライアント側も地雷クライアントとして敬遠されることがある反面、スキル不足や経歴詐称といった基本的な部分で、信頼関係を築けない性質のフリーランスも少なからず存在しています。
またランサーズ側が優秀なフリーランスを認定ランサーとして公式に認定する制度については、発注者側の目線では賛否両論となっています。実力を簡単に見極めることができる点ではプラスに働くと思いますが、求めるレベルかどうかは実際に依頼してみないとわからず、かえって損をしてしまったと話すクライアントもいるようです。
適正価格より低いと応募はあるだろうが、質の高いものをつくれる応募者はほとんど来ないぞ。それなりのものにはそれなりの金額がかかることは理解しておこう
仕事の発注が決まった場合手数料はかかる?
受注側の段落でも述べましたが、ランサーズではクライアント側から一定の割合で「システム手数料」を徴収しています。発注側としては、総額で11,000円以上での設定が必須となっており、システム手数料5.5%が差し引かれることになります。
見方によっては、フリーランス側が手数料分を負担しているようにも思えます。そのため受ける側にとってより魅力的な依頼にしようと考える場合は、手数料分の負担を想定した金額を提案するのもひとつの方法です。
よりランクの高いフリーランスに仕事を依頼したいと考えているのであれば、そのようなクライアントの姿勢に心惹かれることは十分に考えられます。良い人材を見つけたいのであれば、出費を惜しまないことが肝心です。
また手数料というジャンルではありませんが、ランサーズでは各種オプションを選べます。依頼を不特定多数の人に見せたくない場合に選ぶ非公開オプション・とにかく急いでいる人のための急募オプション・認定ランサーへの一斉通知オプションなど、それ相応の料金を支払えば、依頼内容を目立たせることができます。
予算と納期に応じて、柔軟に選ぶことをおすすめします。
受ける側への配慮が、質の良い制作物につながっていくんだ
ホームページ制作を依頼したときの料金・相場は?
ランサーズにおいて相場観を確認する場合、数ある依頼の金額をチェックして相場観を確認する方法と、クラウドソーシング相談室のページから「作成したいホームページの依頼相場」についてほかのユーザーに聞いてみるという方法があります。
前者は時間がかかるものの自分で納得した金額を設定しやすく、後者は時間を短縮して一定の相場を確認できる利点があります。
募集している案件をチェックする場合、案件に「適正価格」という表示があるかどうかを確認しましょう。適性価格とは、ランサーズにおいて「この案件なら妥当な金額である」と認められる金額を満たしているという意味です。
適正価格を基準に考えると、簡単なホームページの作成なら10~20万円程度が妥当な金額です。もちろん求める作業レベルに応じて金額は変わりますから、自分が求めているサイトに応じて料金は変動するものと押さえておきましょう。
私もホームページ作成で10万以下は受けないかな
4. ランサーズの発注者の評判は?
ランサーズは、日本におけるクラウドソーシング最大手ということもあり、良くも悪くも数多くの評価が集まっています。一般的な相場よりも安くフリーランスに仕事を依頼できるため、その点は良い評判につながっています。
その反面、クライアント・フリーランスともに質の悪いユーザーが利用している一面は否めず、経験の浅さと一口に片づけられるレベルではないユーザーも数多く存在しています。よってお互いに継続依頼をお願いしたいと考えるユーザーに出会えるまでは、使いどころやユーザーの質を見極める戦いを続けていかなければなりません。
総じて評価をチェックすると、人を選ぶ手間や悪いユーザーに出会ってしまった際のダメージが、そのまま悪い評価に反映されている傾向があります。まったく専門知識のない状態でランサーズを使うと裏切られるリスクはあるものの、依頼したい分野に関する一定の相場観を持っている人なら使いこなせるでしょう。
クラウドソーシングは、見極めが大事だ
5. クラウドワークスとどう違うの?
ランサーズを使うなら、国内におけるクラウドソーシングサイト2強のひとつ、クラウドワークスとの違いについても知っておきたいところです。
ランサーズと比較すると、クラウドワークスは裾野が広いクラウドソーシングサイトです。初心者向けに使い勝手の良いサイト構成を実現しており、それでいて案件も多いという特徴があります。
ただ仕事の総数はランサーズよりも少ない傾向にあり、そこから良い案件を選べるかどうかはユーザーの能力に左右されます。クラウドソーシングサイトの利用経験が少ないなら、まずはクラウドワークスを使うことから始めてみると、クラウドソーシングサイト独特のルールにも慣れやすいはずです。
クラウドワークスは初心者やセミプロが、ランサーズはセミプロやプロに近い人が多い印象。そのぶん、クラウドワークスのほうが安く発注できる可能性がある
6. ランサーズの登録方法(受注・発注視点)
サイト右上に青色で「無料会員登録」のボタンがありますから、それをクリックして必要な情報を入力するだけです。基本的にはメールアドレスを使って会員登録する形になりますが、FacebookやGoogleのアカウントを使って登録することもできます。
メールアドレスで登録する場合、フォーム上にメールアドレスを入力後、自分がわかるパスワードを入力します。それから自分が使いたいユーザー名を入力して、最後におもな利用方法から「受注/発注」のいずれかを選びます。
登録が終わったら、個人情報の詳細を入力していきます。個人/法人の別・氏名・性別・ランサーズでの職業・生年月日・都道府県情報といった内容を、フォームの順番に従って入力します。これらの情報はあとで変更できますから、万一間違えてしまっても安心です。
そのあとランサーズ上で表示される名前や自分のキャッチフレーズ、業務経験やプロフィール写真などを入力していきます。一通り終了したら「入力が完了しました!」と表示されますから、あとは任意で細かい情報を入力していきましょう。
7. ランサーズの解約・退会方法は?(受注・発注視点)
なにかしらの理由でランサーズを退会したい場合、まずは退会についてのページをチェックしましょう。
ページのなかで「こちら」の文言だけが青字のリンクになっていますから、そこをクリックして退会ページに飛びます。
そのあと退会理由を選択し、なにか意見があればフォームに書き込み、最後に登録時・ログイン時に使用するパスワードを入力して完了です。
なお、以下のような場合は退会できないため、注意が必要です。
- 依頼中の仕事がある場合
- 提案中の仕事がある場合
- 進行中の仕事がある場合
- 支払い待ちなど完全に終了していない仕事がある場合
- 報酬の振込み依頼中の場合
- 報酬の残高がある場合(※退会手続きの際に、報酬を破棄することに同意したうえであれば退会可能)
8. ランサーズまとめ
ランサーズは、クラウドソーシングサイトのなかでは中級者以上におすすめできるサイトです。しかし簡単な作業から始めて実績を作ることもできるため、かならずしも初心者に不利な仕組みとなっているわけではありません。
より多くの依頼を受けたい・高い評価を得たいと考えている人にとっては、魅力的なサイトであることに間違いはありません。フリーランスとして一定の納品実績があるなら、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
仕事を探したり、制作会社を探したり必要がないから、ランサーズは受ける側も発注側にも便利なサービスだ。試しで使ってみるのも悪くないぞ